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航務業務 / Flight Operations
グランドスタッフと航務の2つの仕事に興味を持った
昔から「言葉を使う仕事」に魅力を感じていました。自分の言葉で情報を伝達し、様々な言語でコミュニケーションをとる仕事に憧れを抱いていたのです。空港の仕事に興味を持ったのも、そうした理由から。空港なら、自分の言葉を使って誰かの役に立つ仕事ができるのではと考えました。ただ、その時に漠然と頭の中にあったのは、グランドスタッフの仕事。高校卒業後は、北海道のエアラインの専門学校に入り、グランドスタッフについて学びました。そうした中、千歳空港でのインターンシップの最中に航務という仕事と出会ったのです。「人には見えない場所で重要な役割を果たす業務である」ということにとても魅力的に感じましたね。ちなみに、就職の際にエスエーエスを志望したのは、業務のマルチ化を進めているということもあり、グランドスタッフも航務もどちらも経験できる環境があると知ったから。グランドスタッフにも航務にも興味があった私にとってはぴったりの会社でしたね。でも、入社してすぐに航務課に配属が決まった時は少し驚きました。航務に関する専門的な知識はまったくなかったので、初めは現場の見学や座学での研修からスタートしました。
航務の仕事は、情報、知識、経験も求められる空港の情報屋
私自身は航務の仕事のことを「空港の情報屋」だと捉えています。というのも、富士山静岡空港とその周辺の状況や天候、発着に関する調整、他空港のトラブルなど、航空機が安全にフライトするために必要なあらゆる情報を、様々なデータや各現場からの報告をもとに集め、パイロットやフライトアテンダントに伝達するのが私たちの役目だから。たとえば、出発前には機長と打ち合わせを行い、「目的地の天候はこう変わっていくと予想されるので、こういう動きをしてください」といった情報を簡潔かつ正確に伝えます。最新の情報や専門的な知識はもちろんのこと、刻一刻と変化する状況に合わせて対処する経験値が物を言う業務。新人の私にとっては、日々大変なことばかりです。それでもフライトを終えて降りてきた機長から「情報が役に立ったよ」などと言われた時は本当にうれしく思いますね。また、フライトアテンダントの皆さんからは客室の様子を教えてもらうこともあります。お客様が揺れを怖がっていなかったか、安心して空の旅を送っていたかどうかも重要な情報。今後に活かせる知見を増やすのも、航務の大切な業務の一つです。そして、そのためにはやはりコミュニケーションが大切ですね。より経験を積んでいる先輩社員は、知識はもちろんですが自分の意見をきちんと伝えるスキルを持っています。機長やフライトアテンダントの皆さんと、自分の意見を交えながら会話している姿は私の憧れです。
様々な経験、得意分野を持った先輩たちが身近にいる。
情報に関しては、伝えるだけではなく、受け取ることも大切です。外部から無線が入った時は、とにかくメモ。受け取った情報を正確に届けるために、ちょっとしたニュアンスのズレも避けたいので、相手の言葉をきちんと聞き取るようにしています。ただ、複数の無線からいくつもの情報が同時に飛び込んできた時は焦りますね。先輩からは「聖徳太子になったつもりで対応しなさい」と言われますが(笑)、改めてあらゆる情報の中継地点にいるのだと実感します。これからは経験値もどんどん上げて、どんな状況でも正しい対処ができるような航務になりたいと思います。また、エスエーエスの好きなところを挙げるとすると、若い人が多く活躍できる環境があり、先輩たちとも年齢が近いこともあって質問しやすい雰囲気があること。業務のマルチ化が進んでいることもあり、様々な経験を持った人が身近で働いているのは、心強いですね。わからなかったり、疑問が湧いた時は、その分野に関して得意そうな先輩たちにすぐ聞くようにしています。とはいえ、私もまもなくして入社から1年。最近、社内試験にも合格して、航務業務を一人で任される機会も出てきました。いずれはグランドスタッフの仕事も経験したいと考えていますが、今は航務として空港全体の動きを理解し、知識や経験を蓄えていきたい。こうしたキャリアの重ね方ができるのも、この会社の魅力だと思います。
ある1日のタイムスケジュール
- 5:40 出勤
- 5:50 ブリーフィング準備
- 6:35 ブリーフィング、重量・重心位置計算(複数便)
- 9:45 ブリーフィング
- 10:15 到着便対応、ブリーフィング等(複数便)
- 13:15 引き継ぎ
- 13:25 ランチタイム
- 14:25 残務処理
- 15:00 勤務終了